出発

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「俺クラスマッチ終わってから 宰校やめた1つ上の先輩 いるんだけど クラスマッチは本物の銃で 撃ち合いするって言ってた……」 「お前何言ってんだよ! 大丈夫か?」 俺は笑いながらそう言った。 「第一その先輩の嘘に 決まってるだろ!」 「違うと思う……」 「なんでそんな 馬鹿馬鹿しいこと信じてんだよ」 木川は少し黙っていたが 低く小さな声で ゆっくりと話しだした。 「その先輩が精神障害者だから」 は?なんで? 俺の頭にはその言葉が 浮かんだ。 誰だってそう思うだろう。 話しを信じる理由が 精神障害者だから? 全く意味がわからない。 てか精神障害者だったら 逆に…… 「逆に妄想だとか思わないの?」 つい思ったことをまた口に してしまった。 「思わない」 「なんで?」 「だってあの小柳先輩      (こやなぎ) がクラスマッチ終わって いきなり精神障害者に なったから…」 「え?小柳先輩が?」 俺は耳を疑った。
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