14人が本棚に入れています
本棚に追加
ほら、さっさと行けって。
ここに立つのは俺の仕事だ」
そう言って、アサルト・ライフルを構える男は、笑っていた。
味方がバタバタとReFに倒されていく中、まったく知らない相手と話す事はそう珍しい事ではない。
寄せ集めの、それも小さなレジスタンスだ。
固定のメンバーなんかになる方が、先ず有り得ない。
「ああ。
任せたぜ」
そう言って、こっちの男も後ろ手に手を振って奥へ進む。
「次に行う予定のクーデターについては以上だ。
出来るだけ奴等を掻き回し、その隙に主要な建物を爆破する。
向こうの物量を考えると、大した痛手にはならないだろうが、それでもやはり何もやらないよりは良いと思う」
リーダーは数枚の紙を纏めながら、言った。
クーデターは、明後日行う予定との事だった。
「じゃあ、今回はこれ――」
「おい、早く逃げろ!」
唐突に部屋の外から大きな声が響いた。
この言葉の意味は良く解る。
「ReFが――」
刹那、連続した銃声が発生する。
壁や窓、ドアに次々と穴が空いていった。
この銃撃に、既に三人が倒れていた。
50口径弾のあまりの破壊力に、被弾した箇所に風穴が空いている。
最初のコメントを投稿しよう!