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第一章
アリスに拘束され、結局は一日中ベッドに張り付けにされた。
何とか逃れようと努力はしたのだが、やはりそれもアリスに先手を打たれてしまった。
「良い?
少しでも逃げようなんて動いたら、お仕置きだからね。
――えっ、そんなの怖くないって?
そうなんだ……
部屋の鍵を開けっ放しにして、貼り紙しておくんだよ」
「それがどうしたってんだ。
そんな事くらいで――」
「へえ、じゃあ。
“男性の方、私を滅茶苦茶に犯して下さい。”
って書いて、外に貼って良いんだ。
……クス」
「…………」
流石ににこやかにあんな事を言われたら、流石に柚月もアリスの言葉に従わざるを得なくなった。
ただでさえアリスの絲は柚月に脱出する事は難しい。
今のこの状況で男と×××させられるなんて冗談じゃない。
いや、この状況でなくともだ。
――とまあ、最悪な一日を終えて今に至る。
『逃げるから』と、トイレにすら一度も行かせて貰えなかったのが、多分一番辛かったな。
柚月は思った。
「まあ、柚月なら傷くらい一日もあれば大丈夫から。
よし、退院して良いよ」
なんてアリスに言われたりもした。
今は、部屋に備え付けのシャワーの最中である。
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