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『あぁ、伸太郎さんしらないんだぁ!!
鳴滝不動尊の裏の塚山!!』
期待を持たせるように途中で話しをやめた鳴滝彦に、伸太郎は少しイラッとして尋ねる。
「稲荷塚がどうしたって!?」
目論み通りに伸太郎がイラついたので、鳴滝彦はしてやったりといった表情で話を続けた。
『そうそう、その稲荷塚が発掘調査されるそうですよ。』
鳴滝彦の話を聞いて、伸太郎の眼が一瞬輝いた。
伸太郎は古墳マニアでもあった。
「そ、それは本当の話かいっ!?」
古墳マニアの伸太郎としては看過できない話題である。
『鳴滝不動堂のご住職、水木宗源和尚の話ですからね、ホントだと思いますよ?』
鳴滝不動堂の住職、水木宗源和尚ならば伸太郎もよく知っている人物である。
幼い頃から霊感の強かった伸太郎に、色々とアドバイスをくれたのが宗源であった。
「で、いつ発掘調査が行われるんだい!?」
伸太郎としては是非とも見学したいものである。
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