三、奇談の二 古墳

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 『あぁ、伸太郎さんしらないんだぁ!! 鳴滝不動尊の裏の塚山!!』 期待を持たせるように途中で話しをやめた鳴滝彦に、伸太郎は少しイラッとして尋ねる。  「稲荷塚がどうしたって!?」  目論み通りに伸太郎がイラついたので、鳴滝彦はしてやったりといった表情で話を続けた。  『そうそう、その稲荷塚が発掘調査されるそうですよ。』  鳴滝彦の話を聞いて、伸太郎の眼が一瞬輝いた。 伸太郎は古墳マニアでもあった。  「そ、それは本当の話かいっ!?」  古墳マニアの伸太郎としては看過できない話題である。  『鳴滝不動堂のご住職、水木宗源和尚の話ですからね、ホントだと思いますよ?』  鳴滝不動堂の住職、水木宗源和尚ならば伸太郎もよく知っている人物である。  幼い頃から霊感の強かった伸太郎に、色々とアドバイスをくれたのが宗源であった。  「で、いつ発掘調査が行われるんだい!?」  伸太郎としては是非とも見学したいものである。
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