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四、奇談の三 鵺(ぬえ)
晩秋から初冬へと季節は移り、つるべ落としの夕陽が地平線に隠れようとしている。
学校から帰って来たばかりの伸太郎の携帯が鳴った。
「はい、猿渡です。」
電話の主は鳴滝不動尊の住職、水木宗源からであった。
「伸太郎君、今から寺へ来れんかね?
ちと困った事があってなぁ。」
宗源の声は本当に困ったといった感じであった。
「いいですよ、すぐ行きます。」
携帯を切ると、伸太郎は鳴滝不動尊へと向かった
鳴滝不動尊へ着くと、宗源は待ち侘びた様子で山門まで出てきていた
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