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この世ならざる存在には、次のようなカテゴリがある。
まずは不成仏霊として二種。
ひとつは浮遊霊。
これは死後供養される事がなかったか、供養が足りず、現し世をさ迷っている霊や、自分が死んだ事に気付いていないものを言う。
次に地縛霊。
自縛霊とも言うが、自分が死んだ場所に強い想いを残した者の霊で、そこから決して動く事はない。
事件や事故でこの世を去った者の霊が多いようである。
そして動物霊。
どんな状況であれ、この世を去った動物の霊を言うが、通常は歳月が経つと自然霊というものになって、やがては浄化されていくものであるが、虐待を受けるなどして死んでいった動物霊は、恨みを残して浮遊霊や地縛霊となる
―妖(あやかし)―
俗に妖怪とも呼ばれる存在で、自然界に存在する自然霊や、人霊、動物霊が何かのきっかけで妖となる。
通常の霊体とは違い、実体化したり、人に害を為すものも多く、力の弱い霊能者や似非霊能者の手には、決して手に負えるものではない。
格別に強い霊能力を持つ伸太郎でさえ、妖と聞くと、一瞬気持ちが引き締まる思いがするもので
ある。
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