思春期クラブ

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 朝のホームルームの間、私はキキョウちゃんが言ったことを反芻していた。 ~回想開始~ 予鈴が鳴った後、キキョウちゃんは少し急ぎつつ話を進めた。 「香澄、今は時間がないから簡潔に言うわ。私たちで部活を起こしましょう。目的は、理想の高校生活を送るためね。それで、あなたには部長をやってもらうわ。いいかしら?」 「ちょ、ちょっと待ってキキョウちゃん。急にそんなことを言われても、私・・・困るわ。それに」 「まぁまぁ、落ち着きなさいな。何も理由なく、あなたに部長をやってもらおうとしているわけじゃないのよ?」 「そっ、それでも…」 私がキキョウちゃんに抗議しようとしたとき 「おーし、朝のホームルームを始めるぞー。みんな席に着けー」 と、担任が教室に入ってきてしまい、有耶無耶のうちにこの話は打ち切られてしまったのだった。 ~回想終了~ キキョウちゃんの話で分かったことは、部活をつくることと、その部活の部長に私を任命する、ということだけだった。目的も漠然としているし、何をする部なのかが全く見えてこない。取敢えず、部長になることは断固として、拒否する姿勢だ。だが、これがキキョウちゃんへの恩返しになるというなら、引き受けても良いとも思っている。兎に角、決断するのは、キキョウちゃんから私を部長にしたい理由とやらを聞いてからだ。
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