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家に着いたとき、私は昨日以上の疲労を感じていた。けど、その疲労は昨日のような倦怠感を帯びたものではなく、心地好いものだった。伊藤君への不満はまだ治まらなかったけれど、明日への期待がそれをはるかに上回っていた。こんな感じは久しぶりだ。トカゲノシッポになってからは数えるほどしかなかった。私は、こんな気持ちにしてくれたキキョウちゃんや伊藤君への感謝の気持ちは態度で示していこうと決意した。
晩御飯を食べていたときも。お姉ちゃん達に何か良いことでもあった?と聞かれたぐらい私は浮かれていたみたいだった。
そして、伊藤君ではないけれど、今夜はぐっすり眠れそうだなと思いながら布団に入った。何か重大な事実を忘れている気がしたけど、幸せな気持ちだったので、気にしないことにした。そのことは翌日の放課後に後悔することになるのだけど、それは別の話。今はただただ幸福感に包まれながら眠りに落ちていった。
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