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――「さて今回は、アセンションにより人類はどのような変化を遂げ、進化をしたのか、それについて詳しく解説していきたいと思う。
章一「人類の神秘の軌跡」
アセンションを遂げた新人類の特徴。
一.フォトンエネルギーが体内に取り込まれることにより遺伝子細胞が活性化。
二.取り込んだフォトンが魂へと伝わり、そこから生体磁場(オーラ)が作り出される。
三.オーラにより、個別を認識。オーラに色彩を与え色による意思表示を出来るよう進化。
(チャットリング能力)
四.色彩の活性化。
それにより、旧人類では認識不可能であった色彩が見えるようになる。自分だけの色を持ち、自分にしか見えない色など、その色彩感覚は旧人類の遥かに上回る。
五.音感の活性化。
色彩と同じく、旧人類では認識不可能であった音を知りえる事ができる。それによりチャネリング、テレパシー等の能力が拡大していった。
六.寿命の増加。「魂寿命」の確立。
七.思念の実体化。
八.少し先の未来が見える。
九.睡眠時間の減少、食物摂取の減少。
十.「バイオレット」「クリスタル」と呼ばれる新人類が誕生。
…このように我々人類は、新次元の生物へと進化を果たしたのである。
そして、我々にとって最も特質すべき進化は「魂寿命の確立」だろう。それは・・・」
「はい!」
淡々と、本を読み聞かせていた声が、子供の声でかき消えた。
ここは、とある山中に建つ一軒家。
古めかしい木造の家の居間に、本を読む若い男、そして子供が二人、それぞれ丸椅子に座っていた。
「質問かな?」
若い男は、手に持ったクレロワ著作本「ガイア・アセンション」を一旦下方に下げ、優しく呼びかけた。
子供達は、手を上げハキハキと元気良く質問を返す。
「チャットリングってどういうこと?」
質問に対し、男は無造作に伸びた短い髪を左手で掻きながら、宙に右手の人差し指を突き立てた。そして、それを鉛筆に見立て、文字を書く動作を始める。宙をなぞったその先には、なにやら文字らしきものが見えた。
《ザック・ルーベンス》
緑色で書かれた名前。どうやらこの男の名前らしい。
それを見た途端、子供の一人が指を差して驚いた。
そしてザックの真似をし、文字を書く動作を始め出す。が、宙にはなにも残されなかった。
自分には出来ない事に気付いた子供は、肩を落とし落胆した。
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