157人が本棚に入れています
本棚に追加
4人の関係は意外なものだった。
「僕たちは、よくネットゲームでパーティーを組んで一瞬に遊んでいたんですがそのゲームのことで訊きたいことがあるから…
梶原くんの居場所を知らないかと訊かれて…無視しました。
関わりたくなかったから…――」
「なんだと…!」
「どうして関わりたくないの?」
「……僕…見たんです。
梶原くんと猪俣くんが…オフ会で会ったネトゲ仲間を恐喝しているところを見ちゃったんです!
それで彼らが怖くなって――…」
「お前らそんなことしたのか!」
「テメェ…よくもバラしたな!」
「そこまでだ。残念だが、不正を許すわけにはいかないのでね。
キミは船内に軟禁しておこう。
彼は私が連れて行きますから…」
「神楽さんには伝えとくよ」
高柳さんは、伊達さんに軽く頭を下げて猪俣くんを連れて行った。
「彼…どうなるのかな?」
「もう海の真ん中だから…今さら引き返すことは出来ないよ。
たぶん、処分は帰ってからかな」
「カワイソーなヤツ」
「理巧…!」
理巧くんの言う通りだ。
彼は可哀想かもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!