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そういえば…梶原くんはいったいどこに行ったのか不思議だ。
「――ったく、事務局のやつら…いったいどこにいやがる!
連絡が繋がらねぇじゃねーか!」
「連絡が繋がらない?」
「さっきから携帯で電話をかけているんだが繋がらねぇんだ。
電波は来てるはずなんだが――」
たしかにアンテナは3本ある。
「まぁ…後からでもいいか」
「そういえば…来たのは、お2人だけなんですか?他には…」
「警察官なら他にもいるぜ。
去年はあんなことがあったから…警視庁も警戒してんだよ。
俺らも駆り出されていい迷惑…」
「すみません…」
「お前が謝ることねーだろ」
そう言うと伊達さんは照れながらボクの頭をわしわしと撫でた。
「幸人にさわるなー!」
「セクハラー」
「マダオ2号~」
「誰がマダオだ、クソガキ!」
「あはは…💧」
「モテモテね」
「だが…彼は変わったな」
御門さんは伊達さんを見た。
「以前は誰も近づけないように、見えないバリアを張っていたが…今は壁を取り払っている。
それに前より笑うようになった」
たしかに伊達さんは変わった。
いい意味で変わってくれた。
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