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「時計は利用・・・・した方が良いかな」
「そうだな」
チェスにはチェス・クロックと呼ばれる時計が存在する。
その時計は持ち時間制のチェスゲーム時に使う時計で、一手一手やって行くごとに持ち時間が減っていくものだ。
他にもゲームの進行を記録する用紙などがあるが割愛。
「どちらの駒を使いますか?」
そう言って、にこやかに笑う流夜。
どちらでもどうぞ?
と顔で言っているように見える。
「・・・・・先手を使わせてもらおうか」
ゼアは少し考えた後、先手(白)をすることに決めた。
「分かりました。じゃ、始めましょうか」
ぱちり、と指を鳴らした音。
その音と共に駒のセットされたチェス盤が姿を現した。
「それでは、ゲーム開始です・・・・っと。ゼア、あなたが先手ですよ」
「言われなくても分かっている」
そう言ってゼアはd3へと駒を進めた。
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