忌野清志郎について

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 最後まで鮮烈だった清志郎は一代限りのパフォーマー「忌野清志郎」として送られて欲しかった。    なのにあの葬儀……    テレビで見ていただけ、現場の空気が分からないのだけど、かしこまった背広姿の遺影はみんなの清志郎ではなく、「栗原」さんちの「清志」パパであった。  そして悼辞の竹中直人は「赤塚不二夫」の葬儀に参列したタモリになりきれず、大竹しのぶと同じくらい違和感があった。  あの場の悼辞で相応しかったのは甲本ヒロトだけだったように思う。  本来、あの場で悼辞を読むべきだったのは相応しかった甲本ヒロトを除くと三池崇史監督と三浦友和だったのではなかったのか?  そして葬儀だけでも遺影は 「愛し合ってますか!」と叫んでいる「忌野清志郎」であって欲しかった。    当の清志郎はきっと、今頃来年の初盆に向けて彼岸と此岸を繋ぐ道の下見に行っている事だろう。  そして道中出会ったマイケル・ジャクソンにこんな事を言ったに違いない。    「愛し合ってますか!」          (2009/08/07)
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