ACT.3

4/7
前へ
/44ページ
次へ
「おい、大丈夫か?」 自分にも責任の一端があると感じた彼は、彼に手を差し伸べる。 「別に、一人で立ち上がれるわよ」 ちょっとした事で足を捻ってしまって恥ずかしいのか、それとも単に意地っ張りなのかは彼には分からなかった。 「きゃっ……!」 「おっと、危ないな」 一人で立ち上がろうとした彼女だったが、やはり力が入らず倒れそうになった。 すんでの所で彼が手を掴んだので怪我はなかった。 「あーもー、やっぱりお前の家まで送ってやるよ。ほら、おぶってやるから」 「ちょ、ちょっと!そんなこと誰も頼んでないわよ!」 「うるさいな。放っとく訳にもいかないだろ。俺も悪かったんだし……」
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

105人が本棚に入れています
本棚に追加