―第一章―《五月》

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[恋に落ちる]そんな簡単な言葉では表せないような気持ち…これ…なんだろう…? 結衣「ほんとに、ありがとうございます。」 ♂《風で飛ばされたんだね。気をつけて。》 頭を少し下げて、結衣はその場を離れた。心臓のたてるリズムと同じ速さで歩く…心臓はいつもより速い速度で、何か大きな物に追い立てられているかのようだった。 結衣が離れてからも彼は、一歩も動かず同じ場所にいて、遠くを眺めていた。絵画のように、静かに…景色にとけ込むように、穏やかに…
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