―第一章―《五月》

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手紙を投函する。 ―…ガコン…― 振り返って、来た道を戻る。天気がいい… さっきの河原の前に行くと、あの人がまた遠くを見ていた。 普段だったら絶対にしない行動。結衣は彼の方へと、静かにあるいていった。風は結衣の背中を押すように柔らかに吹いている。 結衣「あの…」 ♂「…あぁ、さっきの。手紙は、ちゃんと投函してきたの?」 結衣「はい、おかげさまで。あの…ありがとうございました」 ♂「どういたしまして」 しばらく、二人の間に沈黙が流れた。
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