チョコレートより苦く、ケーキより甘く

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「高野さん…。」 なんだか俺、頭の中が混乱してるけど、さっき高野さん、俺のことご馳走みたいって言ったよな?それで、ご馳走が大好きだって言ったよな? それって、それって、 「俺のことが好きってこと?」 思わず声に出てしまった。 すると高野は少しびっくりしたような顔をして、静かに立ち止まった。そして、すぐ後ろにいるであろう涼介に振り返らずに答えた。 「はい。」 一言だが、心の底からの深い返事。 そしてまた歩き出す。しかし今度は、さっきよりゆっくりと。 「…。」 涼介は目を赤くしていた。 恋人に好きと言われたくらいで泣くなんて変かもしれないが、涙を止めることができなかった。でも、高野に泣いていることを知られたくなくて、涼介は静かに高野の後ろを歩いていた。
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