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『花』 何度でも手をひろげて 信じて、咲く 花になろう 自分にやれることを 精一杯 やればいい 純白の朴の花が  ただ、ただ一途に咲いている 十年の月日をかけて  ひらいた花がそこにはある いろいろなことがあったろう 風雪を耐えぬいた季節に  そのこころを温めたのは “きっと、きっと”っていう想いだろう どんな晩生でも 必ずや春は巡る 誰より遅咲きでも  君の手にも蕾はある 何度でも手をひろげて 信じて、咲く 花になろう 人より劣っていてもいい 精一杯であればいい 帰り道 少年が 石を投げつけられて泣いている 痛むのは 石があたった場所じゃない 胸の奥 君にできることはなんだい  何もないはずがないだろう 涙でできた水たまりを 越える一歩があるだろう 花は 咲くことを ただ信じ、花をつける 君も信じてほしい  そうやって歩き続ける先に 一輪がある どんなにつらいときも 君は君をやめられない 誰かの歩幅じゃない  君の一歩を歩けばいい 何度でも手をひろげて 信じて、咲く 花になろう 自分にやれることを 精一杯 やればいい もう一度夢をひろげて 笑って、咲く 花になろう 一度きりの人生を  精一杯 生きればいい
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