『カナリア』

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夕空がさっと  君まで茜色に染めたから僕はふとサヨナラを言われた気がしたんだ 木々をぬける涼風や  車道の白線すらも なぜかざわついて  僕と距離を置いた どれだけ悲しい詩を  カナリアは歌ったのでしょうね 誰かの真っ赤な涙をその小さな羽根に染めて 君と僕の手のなかに  永遠はあるのでしょうか答えを知っている君が ぽつりと呟いた 飛ぶことも鳴くことも 忘れてしまえるならば 悲しい詩などきっと 歌わずにすむのに 僕の歩くべき道と  君のそれとが交わらないことは はじめから気づいていたから ふたりのそばでカナリアはずっと鳴いていた 閉ざしていた耳をすますとやはりそれは悲しい詩でした 恋と愛の真ん中で  赤い羽根をはためかせカナリアは飛んでいる  ぐるぐるまわりながら飛ぶことも鳴くことも  忘れてしまうとしても 君がいる鳥籠なら  それでもいいのに 恋の終幕をそっと告げる赤いカナリアが鳴いたなら 君と僕の手のなかに  永遠はあるのでしょうか答えを知っている君が ぽつりと呟いた 飛ぶことも鳴くことも 忘れてしまえるならば 悲しい詩などきっと  歌わずにすむのに 作曲 島内大樹 作詞 島内大樹 編曲 OCTOPUS
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