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時は朝、場所は寝室。
「うぅ……重い……」
俺に襲い掛かる謎の重さに痺れを切らして、
気力で眠気を吹き飛ばし、たった今醒めたばかりの目を開いた。
「おはよ、由徒。」
そこには見覚えのある女の子が…………へ?
「なんでお前が!なんで俺の家がお前に!」
「なにいってんの由徒」
寝起きで脳が寝ぼけていたのか、はたまたこの事態が異常なのか、
とにかく俺の頭が通常より混乱していたのは確かだった。
冷静になりたい。と、そう思った。
「るっく あっと ざ うぃんどう」
「は……窓……?」
言われたとおり窓に顔を向けると、
風になびくカーテンに、開け放たれた窓が目に入った。
俺達の家は昔から隣同士で窓が近くにある。
要は窓と窓で行き来ができる、というわけだ。
「どぅー ゆー あんだすたん?」
「……窓から入るなって言ってるだろ……それに、なんなんだその英語。お前のキャラじゃない」
「あはは、私に英語は似合わないよ、ってか?だよねぇ」
そうだ、お前はそんな風に振る舞っていれば似合う。
……なんせ、容姿は小学生にしか見えないんだから。言ったら怒られるけど。
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