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「っとと、寝てる場合じゃ無かった」
ふと約束を思い出して、壁掛け時計を見ると『10時23分』を示していた。
「さっさと準備してこい。11時から創真と遊びに行くんだから」
「わかった!じゃあ外用の服着て来るね」
そういって女の子……由羽は窓から出て行った。
「ちょ……玄関使え!」
俺の叫びも無視され、そのまま俺は部屋に一人になった。
「……着替えるか」
一階に降りて顔を洗った後、
寝間着代わりのスウェットから遊びに行く時によく着る服に着替える。
一言で表すと、ラフな格好と呼べるだろう。
Tシャツにジーパン、あまり派手過ぎないブレスなどのアクセサリーを身につける。
長くもない髪を軽く整え、財布や携帯など、最小限の物をポケットに入れて準備を終える。
窓の外をみると、太陽が近づいて来たのかと言う程に晴天。
「……さて、由羽でも待つか」
俺は読み掛けの漫画を手に取った。
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