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「あっついねー」
「だな……」
きっと太陽が熱を出したに違いない。
あの後、由羽も再び窓から……ではなく玄関から入って来たので、創真を呼びに行くことにした。
しばらくして、11時の5分前に創真の家に着いた。
創真は一人暮らし。親は地元にいて、自分は高校の近くに家を借りている。
贅沢な奴、とは思うのだが自分のバイト代で生活してるらしいのでそうでもない。
呼び鈴を鳴らすと、しばらくして寝間着姿の創真が扉を開いた。
「悪い、今起きた」
「……さっさと着替えろ」
あまりにあっけらかんと言ってくれるので文句を言う気も失せた。
「ああ、ちょっと待っといてくれ」
「三分だよ!」
由羽が追い打ちをかける。
「はいはい、んじゃ、着替えて来ますよっと……」
創真は扉を閉じて家の奥へ引っ込んでいった。
その間俺と由羽はとにかく暇だったので創真の家のポストを漁っていた。
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