第3話:突然の強制任務?

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「ん~っ! 外はいいわね~ダーリンっ、持続時間はぁ?」 「はぁ……、あんなに魔力使われたら数日は持つんじゃないか?」 「本当~!? じゃあ早速ベッドに~~痛いっ」 リースに拳骨を落とした。 「ほら落ち着けリース、サキが来てるぞ」 椅子に座りながら、クロアは先に座っていたサキの方に意識を促す。 「えっ!? サキちゃんじゃなぁい! 元気してたぁ~? ──我が弟子にして最高の恋敵ーライバルー!」 「はい、元気でやってます! ──まぁ勝つのは私ですけどねっ」 「私はいつも一緒にいるのよ~」 と、自慢げにその豊富な胸を張った。 「くっ…忌々しィ!!」 リースとサキが目から火花をバチバチさせている間に、いつの間にか出掛けたクロアが両手に朝食を持って現れた。 「おい…、なにやってんだ? ほら朝飯、まだだろ? それとリース、食費節約の為に戻ってくれ」 「えぇ~!? お金もちの癖に~? ……まぁ、いいわ、今度寝込みを襲うからぁ」 リースは言うだけ言うと発光し、クロアの中へ入っていった。 そう言えば、何をしに来たのだろうか。 「ごちそうさま!」 「お粗末様。…で、何か用があったんじゃないのか?」 「用がなくちゃ来ちゃダメなの? ──って言いたいトコだ・け・ど、お姉ちゃんが呼んでたよ」 「……セリナさんか、何用だ?」 「さぁ……任務じゃない?」 「あぁ……いや、俺今はFランクだぞ?」 「あっ、私と共同任務とか? 夫婦コンビ誕生だねっ」 「誰が夫婦だ、それに俺は魔物が相手なら任務は拒否すっから」 「そっか、聞こえるもんね…声」 そう、とある事情からクロアは魔物と少し会話が出来た。 「まぁ行ってみるか…な。 掴まれー」 「はいはーい」だきっっ 当然の様に、サキはクロアの腕に手を絡める。 「おい…っ! くっつきすぎだっ」 「むぅ、いいじゃん! ほらほら早くっ」 「……はぁ、じゃいくぞ?《転移》」 次の瞬間、光に包まれた2人の姿はなかった……。
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