第3話:突然の強制任務?

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  **** ここはギルド本部30階の書斎、つまりギルドマスターの部屋。 そこで一人の女性、つまりギルドマスターが何かを待っていた。 「遅いわね。朝一番に呼びに行かした筈なんだけど…、サキの事だから朝飯をご馳走になってるんでしょうね」 流石ギルドマスター、ビンゴですよ。 と、そこでようやくクロアが書斎の机の前に転移してきた。 「はい、とーちゃく」 「お姉ちゃん、連れてきたよ~──って痛っっ」 「俺が転移したんだろっ! ……セリナさんお久しぶりです」 クロアがギルドマスター、もといセリナに挨拶をする、と。 「──クロちゃぁぁん! 会いたかったわよっ、お姉さん寂しかったんだからっ」バッ なんと、セリナは机一つ飛び越してクロアに飛び付いた。 「ちょ、お姉ちゃん!?」 「ぐふッ!? セリナさん痛い! 痛い痛い! ……あ、あとサキ、お前は来るなよ、絶対来るなよ! お前まで来たらカオスだ!」 「ぶぅぅ」 可愛らしく口をとんがらしたサキだが、それで許可するクロアではない。 「……と、そろそろ本題にいきましょう」 数秒経って落ち着いたクロアが呼び掛けると、セリナがすくっと立ち、 「それもそうね、報告と依頼があります」 ギルドマスターの顔になった。 「じゃあ報告からお願いします」 セリナはサキとクロアをソファに促しながら話を始める。 「えぇ、まずは……あなたが言っていた妹ちゃん、昇格試験に合格して見事Sランクになったわ」 「本当ですかっ」 「嘘ついてどうするのよ、でも流石、元<闇帝>の妹ね」 「いや、あいつの努力ですよ、浮かれてなければいいですけどね……」 「えぇ、下手に中途半端な力を有してしまうと、裏に狙われるからね」 「それこそ、俺の出番ですよ」 裏ギルドの仕事では、成り立てのギルド員を襲ってギルドランクを奪おうとする愚者に死けi…げふんげふん、お仕置きをするのも仕事の内にある。 「ねぇねぇ、妹ちゃんって……もしかしてシリア・ブライティア?」 そこでサキが質問。 「あぁ、前に話したろ?綺麗な白い髪の……」 「知ってるよ? 友達だもん」 …………。 「……えぇっ!? なんで……どこで知り合った!?」 「いやいや、私いちおー学生だよ? 同じクラスだし、しーちゃんに勝てるの私だけだもん」
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