その一 荒川正也の場合

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部屋に帰った正也は地図を広げる。 「ところでさ」 正也はエオエルに語りかける。 「どうして動いているんだ?」 「簡単なことです。あれで私は充電できたのですよ」 エオエルはそう言って携帯電話の充電フォルダーを指差した。 その場所に携帯電話を置くだけで充電可能という据え置きタイプのフォルダーだ。 「へぇ」 あそこに座らせたことが結果的にこんなことになるとは……。 正也は考え深い気分になっていた。それからしばらくの間、センターの場所をひたすら調べ続ける正也だった。 自動ドアを潜り、へぇ、と正也は唖然とした。駅ビルの中にまさかあるとは思っていなかったのだ。 「今まで駅は使っていたけどショッピングへはいった事なかったからなぁ」
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