その四 あっちの場合

2/41
240人が本棚に入れています
本棚に追加
/333ページ
埃まみれの荒野をひた走る白い機体。アルファベットのAの字を象ったその機体には二体の神姫が乗っていた。   「さすがに相当しぶといですね」   下にいる神姫はそう口を開く。   「やはり、まくのは厳しいでしょうか、アーク」   アークは微笑んだが、上にいるジュビジーには表情を読み取れなかった。   「街中や森林では追い付かれるけど、遮るもののないこの場所は私の独壇場だよ」   アークはさらに加速した。
/333ページ

最初のコメントを投稿しよう!