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ライター
海季『アタシの事覚えてる?』
一樹「覚えてますよ!」
海季『じゃあ前はどの卓に座ってた?』
一樹「わかるよ~…えーっとねー……。」
海季『いいよ。前は少しの時間しか話してないから、前はねあそこで話したよ。』
っと言いながら、前に来ていた所を指差した。
海季『前はね、先輩達と来てたんだよ。一樹がNo.1にキレた時!』
っと言うと「あー!わかった!思い出した!ゴメンね、あの時は。」
と思い出してくれたようだった。
一樹「実はさ、あの日初めてボックスでお客さんと話ししたんだ。」
海季『エッ!何で?それまでは?』
一樹「俺本当はバーテンダーでこの店入ったから、あそこのカウンターでカクテルとか作ってんだ。」
一樹が指を差す方を見ると、本格的なバーカウンターがあった。
一樹「俺よくしゃべるからカウンターで1人カクテル作ってるの暇でさぁ。話したい事沢山あるから、聞き疲れたら言ってよ?(笑)」
その日はお店も暇で、お客さんも少なかった。
一樹はガッツリ2時間、ほとんど話しっぱなしだった。話を聞くのは仕事柄キライでは無いけど、さすがに疲れた…。
時間いっぱいいっぱい話した一樹は、ポケットからジバンシーのライターを取り出して
一樹「今日は楽しかった。俺が相手してもらったみたいで、ゴメンね?これあげる。」
とライターをアタシに差し出してきた。
海季『いいよ!貰えない!アタシも楽しかったし。気にしないで?』
しかし一樹は「俺がしたいからする。」っと言いアタシにライターを握らせた。
そしてアタシは結局ライターを受け取った。
帰るときに見てみると、ライターは、ほぼ新品だった。そのライターを握りしめアタシは家に帰った。
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