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車が修理中のためタクシーで向かう
幼稚園に着くとちょうど迎えの時間だったらしく他のママさんの姿も見える
いたいた。ちょうど先生に手を振ってる。
紺色の上着と紺色の帽子。
キャラクターのカバンを肩に下げこっちに向かってくる
「よぉ、空」
「啓ちゃん!!」
空には小さな頃から名前で呼ばせてたからパパとは言わない
まぁ俺もいまさら言われたら照れてしまう
「啓ちゃん大丈夫?車でバーンてして病院いたんじゃないの?」
「啓ちゃんけっこう強いんだぞ」
ニヤリと笑いながら空の頭を撫でる
「帽子とれちゃうょ」
文句言いながらピッタリとくっついてくる
何も言わないけど寂しかったんだろぅ…
「寂しかったろ?」
ニヤリとしながら見つめると
「ぜ~んぜん」
産毛のフワフワしたほっぺを膨らましながらプイと目をそらす
うーん…我が子ながら可愛いすぎる
つないだ空の手をときおり強く握ってみる
空も笑いがら強く握ってくる
祖父母の家に着くまで啓司達は握って、握り返して歩いていった
加奈の実家は幼稚園から歩いて10分くらいのためすぐに着いてしまった
「空ピンポ~ンてしな」
うなづきながら少し背伸びしてチャイムを押す
「ピンポ~ン」玄関のチャイムを押すと加奈の母が出て来た
「お久しぶりです」
挨拶をするがジロリと睨まれただけで返事をして貰えない…
そりゃ離婚したけど挨拶くらいしてもいいだろ…
空と目で合図をしながら
「またな」
そう言いながら手をふると空は家の中へ入っていった
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