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雨降りの夕方
辺りは薄暗くなり始めみんな帰路へと向かっていた
もち俺も仕事が終わり煙草を吸いながらハンドルを握っていた
俺は啓司、32歳。
3ヶ月まえに離婚したばかり
まぁよくある話だが週一で子供には会えてるからそんなに世間体とかは気にしてなぃ
キィー!!
ふいに右前から軽自動車が凄いスピードで突っ込んでくる
間一髪かわしたが前にはガードレールが…
「最悪だなオイ…」
ドオ-ォン!!
少しの間、意識が飛んだが何かの音で目が覚めた
「プルルルルル」
車につないである携帯は自動で応答するようになってる
「モシモシ空だょ。啓ちゃん?」
電話の向こうからあどけない可愛い声
「よぅ空。元気?」
と言ったものの俺が元気じゃなぃ(笑)
「啓ちゃんね、今度のお休み映画見に行く?空見たいのあるの」
「そっか、じゃあ今度見に行くか」
「うん。じゃあ、啓ちゃんまたね~」
「ガチャ」
「もぅ切るのかよ…まぁいいけどな」
チビの可愛いしぐさを思い出しながら少しおかしくなった
頭からは血が出てるしフロントのガラスはどっかに吹っ飛んでる…
「ハァ…ツイてない…」
ふいに遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた…
早く来てくんねぇかな…
けっこう痛いし…
近付いてくるサイレンを聞きながらまた気を失った
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