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「キイ…キイ…」
音は部屋を少し過ぎたところで止まった
「キイ…キイ…」
音がまた近付いてくる
そして音が一緒止まった
バンバン!!!
いきなり戸を叩く音に啓司は驚いてベッドから落ちそうになった
擦りガラス越しに点滴を揺らしながら力いっぱい戸を叩く人影が見える
「なんだよ!?」
最初は驚いた啓司だが夜中に他人の病室を叩くという行為に怒りがこみあげてきた
ベッドから起き上がり戸の方へ歩いていく
「おいっ!」ガラッ!!
戸を開け放つと同時に怒声を発する
…!?
勢いよく開けたもののそこには人影どころか点滴の器具すらなかった
おかしいな…確かに誰か居たんだけどな…
頭をかしげながら啓司は再びベッドに戻り深い眠りについた
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