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『終わってたまるかああああぁぁぁぁあ!!!!』
7月の蒸し暑い朝。
青く晴れた空に少女のけたたましい叫び声が木霊する。
焼け付いたアスファルトの上を鬼の形相で駆け抜けてゆくのは、高校三年生の 黒澤 雨音 。
茶色のショートヘアーをなびかせながら、すれ違う人々を華麗にかわし全力疾走する。
『ふざけんじゃねえ!今まで何のためにやってきたんだ私!優雅な夏休みライフを満喫するためだろうがよおぉお!!』
そう、このテストで赤点をとった者は、夏休みの半分を補習に使わなければいけないのだ。
『夏休みまで学校なんざ通ってられるかコンチクショーーー!!!』
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