そして彼女はやって来た

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「はぁ~、着いた着いた…」 女性は深いため息をつき、額の汗をハンカチで拭いた。 このトランクを持ち歩くようになってから大分経つが、未だにその重さには慣れず持ち運びに苦労している。 「………」 車輪でも付けようかと思ったことは一度や二度ではない。 だが先祖代々使われているトランクを改造するのはもってのほかであるので、 ここまでフゥフゥ言いながら持って行くのである。                                
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