そして彼女はやって来た

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どんよりとした曇り空だった。 その日は仕事が終わったら、森を抜けておばあちゃんと会う予定だった。 おばあちゃんはお父さんのお母さんで、 お母さんの化粧の師匠なんだって。 「師匠はもう待ち合わせの場所に来てるわよね…」 「そりゃ来てるでしょう。もう二時間位になってますし…」 予定よりすごく遅くなって二人とも顔が真っ青。 おばあちゃんは時間に厳しい人で、いつも三十分位前に待ち合わせ場所に来てるんだって。 しかも連絡もせずに予定より二時間も遅くなったから、 二人とも風みたいに早かったよ(私はお父さんにおんぶされてた)。 その時、 上から白い小鳥がこっちに飛んできた。 「げっ!!」                
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