零 何でもなかったといって手を振る

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「鶴ちゃん・・どうにかしてよ、理事長の息子でしょ」 「しょうがないだろ、今クーラー調整中なんだから。普通は夏休みだから今日は休みなわけだし」 「じゃあなんで点数足りてるっていうか日本史満点の鶴ちゃんがいるの?」 「だって新選組の時代だぜ!!暑さも涼しくなるっつーもんよ!あ、先生!新選組スルーしないで下さい!」 「大丈夫だ五十嵐、新選組は入試には出ないから。試験にも出さない!」 「日本の教育は間違ってる!」 真鶴はキーッと叫ぶと恵瑠同様机に突っ伏した。恵瑠は汗でへばり付いた前髪をかきあげた。真鶴の声すら暑苦しい。恵瑠の目蓋がどんどん下がってくる、しかしそれを井上が許さなかった
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