三 沖田そーじ、そいつでいいや

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「俺が近藤勇だと言ったかな」 「名前は知ってる、有名だから」 「そうか」 近藤は場にそぐわない雰囲気で強面の顔をくしゃっとさせて笑う。 「近藤さんよ、こいつの入隊を認めてやってくれねぇか。異人って言ったって日本人だって言い張っちまえばわからねぇだろうよ。女ってことが駄目なら男装でもさせればいい」 「いや、男装させる必要はない。ただ俺もトシも心配しているのは浅海くんの未来だよ。こんな男臭い人切り集団の中に若い娘を入れるのは忍びない。きみもなんで新選組に・・・」 近藤は少し悲しそうな目で恵瑠を見た
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