プロローグ

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真夏の炎天下の下、グランドでは高校球児の威勢のいい声が響いている。 ボールを叩くバットの金属音、パァンというグローブの革の音。 校舎には休みを感じさせる静けさが漂っている。 そう、今は7月30日夏休み真っ只中なのだ。 夏休みといえば海、花火、祭り。 学生の俺たちにはいろいろとやることがあるのだ。 「月島」 なのに 「月島!」 なのに 「月島ァ!!」 「なにが悲しくて勉強せにゃならんのじゃぁ!!」 おっとすまない。取り乱してしまったようだ。 俺の名前は月島悠哉だグハァ!! 「補習の最中に何1人でぶつくさ喋ってんだ!!」 「こいつは鬼山鉄才31歳独身だ」 「誰に紹介してるか知らんが声に出てんだよ!後で職員室まで来い」
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