プロローグ

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「だって春楽しみにしてたんだもん」 春は駄々っ子のように頬を膨らまして拗ねる。 「だってじゃありません」 「でも春楽しみにしてたんだもん」 春の声がだんだんと震えてくるのがわかる。 「でももダメです」 あっ、春の目が潤んできた。 「あの、秋?」 「なんですか?」 あれ?顔は笑ってるのに目が笑ってないんですけど… 「お、俺はいいからさ、許してあげてよ」 「そうはいきませ「わーい、ありがとうお兄ちゃん」 言葉を遮られた秋は不服そうだったがやがて諦めたように小さく笑った。
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