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しばらくの沈黙の後、口を開いたのは少女だった。
「…あっ、そうか、説明しないといけないんだった!!」
思い出したかの様な少女の反応に、俺は少し少女の将来が心配になる。
変な男とかに騙されないだろうか。
「あの、説明なら家の方でしませんか?皆待ってるだろうし…」
皆?
なんの事だ…?
「あぁ…。」
気になる事はあったが、その内解るだろ、というなんとも主人公らしくない答えを導きだし、大人しく少女に腕を引かれ『家』に向かった。
やっぱり、その向かった方向にあるのは豪邸の玄関だ。
ふと、表札が目に入る。
鈴木?
おいおいおい。
ここが俺の家だとか言わないよな。
まさかとは思うが、一応きいておこう。
「この家って君の…?」
「なぁーに言ってるんですか?太郎さんのですよっ。」
かなり可愛く否定されてしまった…。
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