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叶太はナックルボールを投げた。ボールは空気抵抗を受けユラユラと変化する。
(なんだこの変化球…見た事が無い…)
バシッといつもとは違うミットの音が響いた。
原はボールを取り損ねた。原は初めてナックルボールを見たので目が点になっている…
「叶太…これってまさか…ナックルボールか?」
「ああ」
「すげぇ! すげぇよ叶太! ナックルボールがあれば絶対エースになれるぜ! いや甲子園だって夢じゃねぇ!」
原は大声で言う。ナックルを打てるバッターなんてそうはいないだろう。
「でもな…まだ覚えたてでコントロールが悪いし、指に負担がかかるからあまり投げれないんだよ」
ナックルボールは普通の変化球よりも指の負担がかかるのであまり投げられない。そして投げた本人さえわからないボールなのでコントロールが非常に難しい。などのいろいろなデメリットがあった。
「まあそこは練習だ! さ、こい!」
原は再びミットを構えた。
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