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「まず綾人、君の装備が初期装備、っていうか【木綿の服】だから。これ始めたてのぺーぺーしか装備してないの。弱すぎて。それにダサいし」
ガーン!
綾人の精神に50ダメージ!
「次にレベル。綾人は当然だけどまだレベル1。これを使えば他の人のレベルや状態が見えるようになるよ」
そう言って更紗は綾人に緑色の腕輪を渡した。綾人は黙ってそれをつける。途端に意識して見た人の頭上に数字と名前が見えるようになった。
「おぉ!」
「見えたみたいだね。その数字がレベル。名前も見えるでしょ?」
「うん見えた!ところで、名前の色が白い人と黒い人がいるのは何故?」
綾人は更紗と近くにいた商人を見比べて首を傾げた。
「あぁそれはね、PCとNPCの違いだよ。白い名前がプレイヤー、黒い名前がNPC。いいところに気づいたね」
綾人はちょっと得意になったが、更紗の頭上を見て愕然とした。
「れ、レベル57…!」
「あぁ、私?綾人もすぐにこれくらい追いつくよ」
更紗は笑っているが、綾人は更紗との間に大きな壁を感じてしまった。
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