34人が本棚に入れています
本棚に追加
「ご、56の差…ゴムの差…ゴムゴムゴムのボー…」
そのまま3秒ほど二人の動きが止まった。
「あの…」
「ボー…」
「私別に心綱使わないよ?」
そう言うと更紗はまた微笑んだ。
「綾人って面白いね」
「えっと…あの、ありがと」
唐突に褒められ綾人が頬を染めると、更紗は急に彼の手を取った。そしてまた静かな笑顔で彼の名を呼ぶ。
「綾人」
「はいっ!」
「さよなら」
「…んへ?」
綾人は恐らく生まれてから最も間抜けな声を出した。
最初のコメントを投稿しよう!