だからその手は離さない

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「……君、名前は?」 「川澄伊織」 片付けに忙しく彼女は松本に背を向けたまま答えた。 「俺と一緒に弾かないか?」 そこで初めて、彼女は松本の顔を見た。 「……一体……?誰……?」 「俺は松本孝弘。」 「僕は稲葉浩志。」 「さっきまで君が弾いていた曲の作曲者。」 これが……彼女と二人の出会いだった。
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