僕は中年

新しい職場

席に座ると、神崎くんはそのまま一礼して自分の席に返っていった。

そして、僕の座った机には、山積みの書類が…

そして部長が…

「じゃあ、山田さん。初日で悪いけど、それ今日中に全部終わらせてね」

「は、はい…。」

この量を…、一人で今日中に終わらせるって……

残業確定じゃないか…。やり方もわからないのに…

僕が頭を悩ませていると、フッと右側に人の気配がした。

気になって横を見たら、神崎くんが隣に立っていた。

「っ！…ど、どうしたの？」

「いえ、やり方…知らないんじゃないかなと思って……。わかります？」

「あ、そうなんだ…。実はわからなくて困ってたんだ」

「じゃあ、教えてあげますよ。なんか皆さん忙しいみたいですから…」

「本当！？ありがとう～、助かるよ♪」

「いえ、仕事ですから…」

それから、神崎くんに一通り仕事を教えてもらって、書類は半分くらいになった。