第三章:真っ赤な悪魔

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立ちはだかるは炎の壁。 この際骨折しても構わない。 「こんな所で…」 祐希はふぅっと息を整えると、最大のパワーで走り込んだ。 死んでたまるかっ!!!!! 「あーいっ☆」 何故か喜ぶ柚衣を守るように抱え、炎の壁に突入する。 バシュンッ―…!! ドカッ… バリバリ…っ!! 「ぅわっ!!」 ザザザーっと、祐希は地面に滑り込んだ。 炎の壁を突破した勢いで、勝手口の扉も突き破ってしまったらしい。 扉がモロくて良かった。 頑丈だったら今頃衝突していた所だ。 「…」 「きゃーいっ」 無性にテンションが高い柚衣。 無傷だ…。 その分全て、祐希の体が負担したのだ。
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