第四章:病人と海翔

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少年は落ちた体温計を拾い上げ温度を見る。 「さっ39度6分?!めっちゃ高熱じゃないですか!!ち、ちょっと待ってて下さいね!!」 そう言って少年は祐希の額から生温いタオルを持っていき洗面所へ走った。 39度6分…。 どうりでこんなに苦しいはずだ。 祐希は自分の手の甲で汗を拭う。 チラリとカウント数字が見えた。 柚衣を助けて約200もカウントが増えた。 薫さんのペンを拾ったのはたったの2だったのに。 今は小学生くらいに成長した感じか…。 高2まで、まだまだだな…。 「祐希君っ!」 アイツが戻ってきた。
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