第四章:病人と海翔

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祐希は海翔の言われた通りに汗を拭き、再び浴衣を整え寝転んだ。 なんだか、スッキリした感じがする。 「はい…」 海翔は冷水を絞ったタオル祐希の額にのせた。 ひんやりして気持ち良い。 「…借りは返すから」 「え、なんですかそれ?」 「看病の…」 「て事は、いっ良いんですか?!」 声のトーンが高くなり、海翔に笑顔がほころんだ。 祐希は小さく頷く。 「やったぁ…!!」 一人でガッツポーズをして喜んでいる。 それが、今日祐希が見た最後の景色だった。
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