夢 -トンネル編-

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また、あの夢 目覚めても こびりつく夢の記憶 僕の足は動かない トンネルの中は見えない …あれ? 今までとは違う。 それは嬉しくない"変化" 黒い手 白い手 僕の方にくる!? 嫌だ イヤだ いやだ 来ないで コナイデ 足は、動かない 僕はギュッと目をつむる。 ―――…れ……… 声が聞こえたら気がした。 なに? だれ? 上から声がする それは聞いたことのある声 ――…れ………零!!!!! 紅蓮? どこにいるの? どうして見えないの? 本物の紅蓮なの? ―…零!手は掴むなよ!絶対!! どうして手のことを 紅蓮が知っているの? あぁ、何が起こっているの? ―…起きろ!!零!! 紅蓮は叫ぶ 必死な声。 怒ってるような、 悲しんでるような、 でも助けてくれようとする 優しくてすがりたくなる声。 でもどうやって起きれば良いの? わからない、 わからないよ… ―…起きたいと思え!強く思え!! 教えてくれた。 理由は分からない。 聞こえているの? それとも "視えているの?" わからないけれど 僕は声を信じて願う。 起きたい! 起きたい! 「――…っっ!」  
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