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 私は浦浜 京(ウラハマ キョウ)。25歳。    5年付き合ってた彼氏と最近別れた。    最後の1年間は、別れ話をしては、また戻ってを繰り返していたけど。    彼は私を引き止めつつも、既に新しい女が居て。  薄々感じてはいたものの、それが確信に変わってから、私の過食が止まらなくなった。    彼がスッゴイ綺麗な(若い) 女と一緒に歩いてるのを見た日、私は  (今日だけ。) ってスナック菓子2袋と、 バニラアイスと、ドーナツを買って、  寝る前に一気に食べた。    そしたら安心して眠れたんだ。    もうどうでも良くて。 (満腹感って素晴らしいなぁ。) って。  欲しいお菓子を 「100円までね。」 とか制限されない、大人って素晴らしいなって思った。  その日だけのはずの買い食いが、毎日の日課になった。    今まで、1日3食シュークリーム生活でも太らなかったのに、 「25歳から女の体質は変わる。」   ってのが例外なく私にも当てはまり、順調に太っていった。    ずっと標準体重ー7キロだった私。家族も周りも、 「少しくらい太った方がいいよ。」   って言ってたけど、だんだん唖然。ごみ箱から溢れるお菓子の袋の残骸に、荒れる私の肌に心配を隠せない様子。  でも触れられず、みたいな。  私の体の脂肪はスナック菓子とアイスとドーナツっていう、脂と糖分で成り立っていった。いつも履くデニムの後ポケットに、盛りに盛ったケイタイが、だんだん入らなくなった。 つまり、尻圧がドンドン増してた…のは自覚してたけど。 (今までが痩せスギで、今が標準♪) って気にもかけなかった。  その時の私は未来の出会いの為に自分が綺麗で居る事や、  自分自身が一人でも気持ちよく生きていくために綺麗でいる事なんて、 そんなユトリも思考もなかったの。  辛かったから。 彼には二度と会わない気持ちで居たし、    過食の満腹の安心感は、 ドラックでもアルコールでもタバコでもなく、 自分の中に罪悪感が芽生える事もなかった。
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