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 私は昔から、彼氏が居ても、常に新たな恋への憧れがあった。    一人で街を歩く時や、カッコイイ美容師さんの居る店では指輪を外した。  結局は女癖の悪かった元彼と、同罪だったのかもしれない。 「要は絶対浮気しないタイプだよね。」 私は要からの再びのご機嫌伺いメールに、  彼氏の再々再々浮気が発覚して別れた経緯と共にそんな言葉を送っていた。    要と街を歩くと、 「ダサイ彼氏にブサイクな彼氏。…と(まぁまぁ)カワイイ彼女??」 な視線を感じてまんざらでもなかった私。  要は私のカバンも数々のSHOP袋を提げて  私達は手を繋ぐこともなく、腕を組むこともなく歩く。 (キスとセックスがなかったら、要と付き合えない事もない。) そんな事を考えていた。  寂しくて悔しくて飢えてる。  そうでなければ要と恋愛関係になる自分なんて想像しなかっただろう。    彼氏自身ではなくて、彼に買って貰ったものを、 友達に羨ましがられるの。 くだらない、満足感。だけど中毒症を帯びる。 それさえ無くなったら私には何があるの? 私が女だって実感が、 証明が、プライドが、 自分の中に見いだせなくなると、私は要にアクセサリーや鞄、服を買って貰う。  そうやって磨きに磨いた自分を  いつか理想の男性が迎えに来てくれればいい。  繋ぎの男には、 とっても魅力的な要の存在。
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