act.01

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「橘内は、帰らないの?」 「あ、帰ろうかと思ったんだけど、物思いに耽っちゃって」 「ああ、あるある。それで何時の間にかいっぱい時間過ぎててな」 「そうそう。って本当にもう1時間近く経っちゃってる!」 「え、そんなにだったのか? 凄いな。あ、こんな事話してる場合じゃないな」 「あ、部活?」 「そう。サッカー部。じゃあ、行くわ」 「うん。頑張れ」 「ありがと。じゃあな」  そうして、彼は教室から立ち去った。 「名前、知ってたのか」  恵馨も一言そう呟いて、教室を後にした。
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